FTMの大学生時代~治療編③(ホルモン治療)~

自己紹介

ついにホルモン治療開始!

“性別適合手術適応判定会議”へ意見書が提出されてから約1ヶ月後、無事にホルモン療法を開始できるとの通知が届いた!


この通知を目にした時、本当に嬉しかったことを覚えている。

そしてついにホルモン注射を開始する時が来た!

僕の場合は女性の体に男性ホルモンを投与する。
そのために、身体的にはどうしても負担がかかってしまうのだろう。
ホルモン注射を開始する前に、ホルモン療法の説明と同意書に氏名を記入した。

同意書の内容としては

・ホルモン療法によって体型の変化・性欲更新・ニキビが増えるなどの変化が出てくること
・好ましくない現象(肝機能障害・脱毛・動脈硬化)が現れた場合は治療の再検討が必要になること
・定期的にホルモン治療は継続していく必要があること

などが記載されていた。
同意書に氏名を記入する時はついに始まるのか!という喜びで満ち溢れていた。

しかしここからが大変だった。

なかなか見つからない病院

同意書を記入した後は、いよいよ注射を打ってくれる病院を探さないといけない。

もちろん、診断を下してくれたクリニックでも注射を行うことはできるのだが、なんせ遠い笑
ホルモン注射250ミリを月に1度のペースで打つために電車で片道約1時間30分、往復3時間をかけて行くのは辛いものがあった。

そのため、当時住んでいた近くの病院を探さなければならない。

ホルモン注射を打ってくれる診療科は“産婦人科“か“泌尿器科“だ。
近くにある産婦人科と泌尿器科に片っ端から電話をした。

しかし、どの病院もお断り。


ホルモン療法を行なっている病院はいくつか見つかるのだが、“性同一性障害“でホルモン注射をして欲しいと言うと、電話先で戸惑ったような受付の方の声。“確認して来ます。少々お待ちください。“の後に戻ってくる言葉は、“当院では行うことはできません“の定型文ばかり。
地方でもあったため、当時実際に治療をしている当事者が少なかったのか、前例がないから対応に困っていたのかはわからないが、どこの病院も受け入れてはくれなかった。

途方にくれた僕は、当時GREEで繋がったFTM当事者さんが近くに住んでいたことを思い出した。
彼はもうすでに治療を開始していたので、何かヒントをくれるかもしれない!とすぐに連絡をした。

案の定彼は近くの小さなクリニックでホルモン注射を行なっていた。
そのクリニックの前を通過することはよくあったが、営業しているのかな?と思うような本当に古いクリニックだった。

僕はすぐにそこのクリニックに連絡をし、事情を話した。
とりあえず直接病院に行くことに。訪問してみるとドクターはなかなかのおじいちゃんで、看護師さんもおばちゃまばかり。
そして改めて事情を説明すると、あまりいい顔はされず、FTM当事者の治療をやりたくない・FTMの患者を増やしたくない様子だった。

今振り返れば、そのドクターにものすごい対応をされていたなと思ったが、その当時はとにかくホルモン注射を行なってくれる病院を探すのに必死で、どんな対応をされようがなんでもよかった。

そして、ホルモン注射薬剤(エナルモンデポ250ミリ)は10本1ケースで仕入れるらしいのだが、初回でその1ケースを実費で購入することを条件に、注射することを受け入れてくれた。

しつこいようだが、とにかく注射してくれる病院が見つかれさえすればいい。
僕にとっては万々歳だ!

いよいよ待ちに待った注射

ドクターとの交渉も終わり、ついに注射を開始する時が来た!

最初の注射を打ったのは確か左肩だった。
注射を打ってルンルンで帰ったが、しばらくすると肘に異常が。。。
肘が曲がらなくなってしまったのだ。


おそらく、ホルモン注射自体が筋肉注射であり筋組織の間に薬剤を入れて浸透させる方法であるため、どうしても筋肉痛のような気だるさや、薬剤の硬結によるしこりのようなものができてしまったのだと思う。

それで2〜3日程度肘を曲げると痛みが走ってしまい、それから肩に注射をすることをやめた。
その次からはお尻に注射をしてもらうことにした。
それ以降、お尻に筋肉痛のような痛みはあるものの、日常生活に支障が出るほどの痛みではないので、今までもずっとお尻にうち続けるようにしている。

そして初めてのホルモン注射の感想と言うと、、、

“こんなもんか。“

と言う感じ笑
そりゃそうだ。1回の注射で声が変わるわけではないし、ヒゲが生えてくるわけではない。
ついに治療が始まったのかー。というような感じ。
これからの変化を楽しみに、1本目の注射が終わった。

ホルモン注射での変化は別記事にまとめていこうと思う。

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女として産まれる
18歳
自分が何者かわからなくなる
24歳
戸籍を男性に移行
27歳
シス女性と結婚
AID 反対の両親を4年かけ説得
30歳
シリンジ法にて妊活を開始  
31歳
FTMパパになりました。

女性として生きていた時から男性そしてパパになるまでの自分の過程を綴っていきます。

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